脊椎辷り(すべり)症
腰椎辷り(すべり)症について

2005年にデイジー整体院を十日市場にてオープンし、たくさんの腰痛やしびれなどに悩まれている方々をみてまいりました。
中には、整形外科さんでレントゲン、MRIにより、腰椎辷り(すべり)症という診断を受けられている方もいらっしゃいます。
症状は様々で、
- 腰痛
- あしの痛み
- あしのしびれ
- ちょっとずつ休憩を入れないと歩けない
- 足のしびれ・冷え・違和感
- 知覚問題
などがあります。
また、
細かい症状は軽くとも、ご家族やお友達と出かける時に、歩行が遅いということがつらい。
ということで外出が楽しくなくなる方もいらっしゃいます。
症状だけでもつらいのに、人との関係にも影響するなんて、気持ちもつらいですよね。
腰椎辷り(すべり)症とは
腰椎(ようつい)とは、
背骨の腰部分の骨のことです。(※姿勢をまっすぐにすると少し前にカーブしています。)
下図では、赤色部分のことです。
辷り症とは
- 椎体(ついたい:背骨)が前にすべっている
- 椎体がすべって折れてしまっている分離辷り症

後方にズレるタイプと前方にズレるタイプがあると言われていますが、
ほとんどが前方すべりのケースと言われています。
大きく分けて3種類
- 形成不全性辷り症
- 腰椎分離辷り症
- 変性辷り症 の辷り症があります。
形成不全性辷り症は、
生まれつきの問題で、発育の問題で起こります。
腰椎分離辷り症は、
連結している関節部分が割れてしまい、
椎体(一つの背骨)が前後に分かれて前方にすべっています。第五腰椎に多いです。

変性辷り症は、
女性に多く、閉経の頃に多く見られると言われています。
女性ホルモンと骨粗鬆症(こつそしょうしょう)との
関連があるように言われていますが、
詳しい原因はわかっていません。第四腰椎に多いです。
腰痛、足・脚の痛み、しびれ、歩行障害、冷えという症状が多く、中には膀胱、排泄系の症状や、腿の付け根から陰部にかけての知覚に問題の出ていることもあります。
股関節が硬過ぎることも影響する
股関節が硬すぎると、大腿骨(腿の骨)を内側にした状態
‐常に腿が内股なっている‐ので、腰椎は必要以上にカーブを強くします。
必要以上のカーブは、腰椎全体ではなく一箇所への負担になります。
当院ではこうしています
辷っているものをいい位置に戻すことはできませんが、辷りを強め、症状が出るような姿勢になっている原因を変化させるように動かします。
辷りは、股関節の動きが減少すると強まり、症状も強まります。
股関節の動きの減は、腰椎の負担になるからです。
ですから、股関節がよく動くようにします。
具体的には、
- 股関節を制御する神経の出ている胸椎・腰椎の動きをよくする。
- 股関節の動きに関係している臀筋をトリガーポイント療法や操体法で動きをつける。。
- 臀筋にテーピングをする。
ということをします。
すべっている・分離しているという形状的な問題は変えられませんが、
それらに影響している問題にアプローチすることで、症状が軽くなる方がほとんどです。
辷り症の手術は、神経等の圧迫を取るために、
椎弓(椎骨の一部名称)の一部を切除し、固定します。
それしか方法がないレベルの場合は、切除しかないかと思いますが、
目的は「切除」ではなく痛みを出にくくすることであれば、
切除という選択の前にご相談されることも選択の一つだと思います。
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