その痛みの原因が他にある理由
「痛い場所だけやってくれればいい」では解決しない理由

最近は、いろんな情報があり、あまりそういうこともありませんが、20年も前には、
- 肩が痛い方の腰を触ったり、
- 膝が痛い方の首を触ったりすると、
「痛い場所だけをやってくれればいい」
という空気が利用者さんから滲み出ていたり、またははっきりそのようにおっしゃる方がいらっしゃったりしました。
当時は、こちらも初回に身体についての説明をするということもしていなかったので、結果、痛い場所が良くなっても、その理屈がわからないままの方も多かったと思います。
もちろん、その時は、痛い場所が痛くなくなればいいとも言えます。
でも、理屈がわからないと、どこか別の痛みが出た時に不安になります。
痛みが増強すれば、また不安、不安になれば痛みが増す…という悪循環になってしまいます。
痛みの原因が他にあるという理屈
施術台のカバーを身体に見立ててください。
頭の方が肩、下の方が腰や足と見立ててください。
この方の
- 肩の部分の可動域が狭く
- 肩の痛みがある
という症状が出たと想像してみてください。

慢性痛の痛みは、酸素(血液)が行き渡っていないことの積み重ねで出ます。
肩の部分が引っ張られて、「動きが悪く・引っ張られていることで組織が狭くなり毛細血管が広がりづらい環境」という状態が肩にできています。
肩をマッサージすると、ほぐれて酸素が行き渡るので楽になります。
でも、引っ張っている部分がそのままだと、一旦ゆるんで(ほぐれて)も引っ張っている状態は変わっていません。
すぐにまた、痛い・つらいといったことになることがわかります。
全身を施術する理由
下図をご覧ください。
引っ張っている原因部分と、関係している部分も施術する必要があることがイメージできますよね?

長期に渡り、生活習慣でこの状態を維持されていた方がほとんどなので、一度で原因の底から全て解決ということばかりではありません。
ここにいらした時の条件が、施術後の楽度合いに個人差を生んでいます。
でも、どの人も、結果だけにアプローチするのではなく、原因と関係している場所に丁寧に当たっていくと、身体は賢いので、本当は楽なポジションというものを覚えていきます。
そして、いつの間にか、「あんなにつらかったのに、今は大丈夫。」となります。
賢い身体が本当の良いポジションを覚えていきますが、そこ(良い状態)を維持するには、習慣の見直しと
- 食事
- 睡眠
- 運動
も関係はします。
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