年取って背が縮むのはなぜですか?
加齢で身長が縮むのは、
- 椎間板
- 股関節
の要素が絡むと考えています。
ここから先は、厳密な話ではなくイメージとしての話をするので、イメージとしてうまく捉えてください。
椎間板
椎間板(ついかんばん)とは、頸椎(けいつい)1番と2番の間以外、背骨一つ一つの間にあるものです。
背骨のことを椎骨(ついこつ)と言います。頸部にある椎骨は、頸椎。みなさんが背中と呼ぶ部分にある椎骨は、胸椎。腰部にあるものは、腰椎です。
椎骨と椎骨の間にあるから、椎間板と言います。
椎間板は、水分が多く、つぶれやすいけれど、繊維核・髄核が環状になっていてクッションがあります。
19歳くらいから、水分が抜けていく。
そして41、42歳くらいで全部抜ける。
弾力のあるぽわんとした椎間板が、その弾力を1mm失えば、
1mm×23=23mm
※ここでも申しますが、あくまでイメージです。
だから、椎間板が弾力を失った分身長は縮むでしょう。
股関節
股関節が正しく使われていると、膝は正面にきます。
しかし、多くが膝が内側に向いています。
大腿骨(だいたいこつ・腿の骨)が内旋(内側に回っている)しているのがニュートラルになってしまっています。
これは、膝や股関節の問題につながるので、使い方を理想的にする必要があります。
加齢とともにこの膝が内側になる使い方はどんどんひどくなっていきます。
すると、関節面は水平ではなく斜めなので、大腿骨が内旋するということは、股関節・膝・足首を曲げています。
傍目にはっきり曲げているというよりは、ちょっと曲げているような感じになります。
すると、真っ直ぐと比べて縮まります。これらが縮めば背丈に影響するでしょう。
この二点が協力することで、背は縮みます。
椎間板の問題は、生理的加齢現象なので、受け入れるしかありません。
しかし、股関節の使い方の問題は、変えていかれます。
また、曲がっていること自体のみならず、その状態で骨への刺激が入るということになります。
骨芽細胞(こつがさいぼう)・破骨細胞(はこつさいぼう)の発生する問題にも関係しますので必要な場所に骨が増え・壊れるという仕組みにも影響します。
もちろん、加齢とともに変わるのは、この二点だけではないので、これだけが原因ではありません。